IndexNowは、ウェブサイトの更新情報を検索エンジンに即座に通知するための新しいプロトコル(仕組み)で、MicrosoftとYandexが共同開発したオープンソースの技術です。これにより、検索エンジンはサイトのクロールを待たずに、追加・更新・削除されたURLを迅速に認識し、インデックス化のスピードを大幅に向上させることができます。
基本概念と仕組み
-
プッシュ型インデックス
従来の検索エンジンは「プル型インデックス」と呼ばれ、検索エンジンのクローラーがサイトを巡回して情報を収集し、インデックスを更新していました。これには時間がかかり、更新が検索結果に反映されるまで数日から数週間かかることもあります。
一方、IndexNowはウェブサイト側が更新情報を能動的に検索エンジンに通知(プッシュ)する仕組みで、クロールの優先順位付けが容易になり、効率的なインデックス更新が可能になります。 -
通知の方法
ウェブサイトの所有者は、更新したURLのリストをIndexNowのAPIエンドポイントにHTTPリクエスト(ping)として送信します。これにより、対応する検索エンジンは即座に変更を認識し、インデックスを更新します。通知は複数の対応検索エンジンに共有されるため、一度の通知で複数の検索エンジンに反映されることもあります。 -
対応検索エンジン
現時点でBing、Yandex、Ask.com、Naver、Seznam.cz、Yepなどが対応しています。Googleはまだ試験段階です。
IndexNowのメリット
- インデックスの高速化:更新や新規ページが即座に検索エンジンに通知されるため、検索結果への反映が早い。
- クロール負荷の軽減:検索エンジンが無駄にサイト全体を巡回する必要がなくなり、サーバー負荷が減る。
- SEO効果の向上:更新の反映遅れによる機会損失を防げる。
- 導入の簡単さ:API送信や公式プラグインで簡単に利用可能。
注意点・デメリット
- 対応検索エンジンがまだ限られているため、すべての検索エンジンに即時反映されるわけではない。
- 通知が必ずインデックス登録を保証するわけではない。
- 設定ミスがあると通知が届かない場合がある。
- 更新頻度の低いサイトでは効果が限定的な場合もある。
まとめると、IndexNowはウェブサイトの更新を検索エンジンに即時通知し、インデックスの更新を高速化するプッシュ型のインデックスプロトコルであり、クロール効率の向上とサーバー負荷の軽減を実現する最新の仕組みです。